あしたはうんと遠くへいこう/角田光代

あしたはうんと遠くへいこう (角川文庫)

あしたはうんと遠くへいこう (角川文庫)

ついったーには何度か書いていたけれど、とにかくダメージの大きい読書だった。
読んでいて所々で「うぅ・・・。」となってしまう感じ。
これの余韻が残ってる状態で人に会っちゃうと、笑顔でいられない感じ。
順に読んでるから、最後の方が印象が強いのはいつものことだけれど、それでも、最後の「Start agein 2000」で父親が部屋に訪ねてくるくだりで、そこまで積み重なってきたいろいろが限界を超えるというか、一回落ちてすっきりする。
時代が移っていくごとにというか、時代が変わるごとに、泉がすることも、それに対する周りの反応も、少しずつ変わっていて、それでいて今時ともまた違って、そういうところも面白かった。
ここしばらくで読んだ本の中ではたぶん一番薄い本だったのに、その中で一番読むのに時間がかかったと思う。
読み終えられて良かった。