少年少女飛行倶楽部/加納朋子

少年少女飛行倶楽部 (文春文庫)

少年少女飛行倶楽部 (文春文庫)

規格外の中学生が出てこない、中学生の物語。
部長は少々外れてる感じがするけれど、それもまだ規格内というか。
中学生っぽい軽さと浅さが分かりやすく現れているのに、ともすれば子供をペットと勘違いしているのではないかと思わせられるような名前をつける親たちが目立ってきたことに対するメッセージも含まれているようだった。
負けず嫌い加減とか、計画性のなさとか、出たとこ勝負だったり、純粋にやりたいという気持ちだけでなんとかなると信じられた頃のことを思い出す。
なんて書いてしまうことで、少なからず歳を取ったんだなぁと。
きっと中学生の時に読んでいたら手放しに面白いって言っていたと思うけれど、今は少し引いた目線で読んでしまっていたような。
それでも、読み終わるまで寝ようと思えなかったのだから、面白かったことは確かなのだけれど。
あとこうやって女の子視点で書かれたこういう話というのはあんまり読んだことがなかったから新鮮だったな。
それにしても、るなるな、読めなかったなぁ。

はたして、るなるなの棘は、腹立たしさからだったのか、嫉妬だったのか。