11-10-25

微分幾何と手術理論の講義。
微分幾何は、ベクトル束の接束が接続で分解することの確認がメイン。
ベクトル束の概念にまだ全然慣れていないというか、ベクトル場あたりからあやふやだから、たぶんどちらかというと分かりやすい丁寧な講義なのに、あんまり分かっていない。
突然同一視すると言われましても、その同一視の前後の対象に馴染みがないからあまりスッと入ってこない。
代数だと、新しい概念に慣れるまでの時間が短い気がするのは、そういう性質だからだろうか。
ベクトル束の概念は、定義を何度も書き下して、具体例をいくつか、自明なものとかでも良いからいろいろいじらないといけないと思うし、むしろそれをすれば多少できるようになるんじゃないかという気もしている。
ならやろうよって話ですね。
手術理論の方は、これはもうホモロジーコホモロジーを分かってなさ過ぎて、一回目の講義からほとんどの内容を分かってないのだけれど、なんとなく聞いてて、一回の講義に一箇所くらい分かるところが見つかったりして楽しいのでこのまま受けるつもり。
まさに研究者、って感じの教授だから、どんな風に考えているのかとかも興味がある。
分からないから何をやったかも書くことができないのだけれど、主にポアンカレ複体が対象で、これまで法束とか法写像とかを定義したり性質を見てきたりしていて、今回は初めて手術理論の話に入った。
イメージだけ言えば切り取ってつなげるってだけの話なのだけれど、直感的に明らかそうなものの数学的な定式化がとても複雑になるのを見てるとちょっと悲しくなる。
複雑に定式化したからこそ、真偽の判定もできるのだけれど、すごく大きなギャップなんじゃないのかな。
ストレートに幾何学やってる人はすごく大変そう。
オイラー数とかも普通に出てきて、代数トポロジーの不勉強が激しいことを改めて思い知るってね。


ゼミの方は、今日も予習をしていただけ。商イデアルの定義と性質いくつか、商イデアルグレブナー基底的な計算アルゴリズムと、準素分解の一意性の一つの定式化。
アルゴリズムがあって計算できるというのは、この本を読み始めるまではほとんど興味を持っていなかったのだけれど、予想外にモチベーションをあげられるということが分かった。
抽象論をぐちゃぐちゃいじってるのが好きで、具体的なものには苦手意識しか持てないんじゃないかと思っていたけれど、いざ具体的に計算できるとそれはそれで楽しかったりした。
具体的な計算ができないと研究もできないのだろうし、思うところはいくつもあるけれど、今のゼミは自分にとってとても良い環境なのだろう。
エクササイズは、やっぱり解けていないままなのだけれど、また新しく方針らしいものを考えたから、具体的に書き下しての計算待ち。
解けるかもしれない、ってなるときが一番ワクワクする。
まぁ、そろそろ発表内容を頭に叩き込まないといけないから、今週中には解ききれないかもしれないけれど。