でもやっぱり、僕の中の絶対でしかない

分かり合えない人は、存在するのだと思う。
簡単に諦めてはいけないことだと思ってはいるけれど。


誰にでも、どうしても許せないことがあって、それはなかなか共有することができない。
気軽に教え合うようなものでもない気がするし、そもそも、実際にその何かをされるまで許せないと気付かないこともある。


今のは不快だった、気に食わない。気に入らない。我慢できない。
本当は、そういうことを言っていかないといけないのだろう。
だって、言わないと分からないのだから。
そうやって少しずつ探り合いながら、すり合わせていくしかない。
それが、どうしてできないのかな。


みんなそれぞれ違うんだから、感じ方も、考え方も、何一つ同じじゃない。
似ているような気がしても、同じだと思っているとどこかでおかしくなってくる。
誰か一人が特別なんじゃない。誰もが特別で、普通なんて存在しない。
だから絶対なんて存在しないし、最高なんて存在しない。
そりゃね、ひとりの世界で絶対のものや最高のものを見つけるのは問題ないよ。
でもそれを人に押し付けるなよ。
自分の絶対が、自分の最高が、他の人にとっても同じように感じられると思ったら大間違いだ。
当たり前なことなんて、何一つ存在しないんだよ。


どうして僕は、そんな簡単なことも忘れて生きていられるのだろう。
時々思い出すのに、それはいつも必要な時が過ぎ去ってからだ。