帰省ラッシュ

コツコツやることをしてこなかった。
二三か月、長くても半年くらいしか気力が持たなくて。
それでなんとかなるような学習は終わってしまったのだと、ここ数日でようやく分かった気がする。


継続、一番必要なことで、一番苦手なこと。
1日1ページとか、それくらいでもいいのに、それができない。
1日に何ページも進んだとしても、それが局所的なものであればすぐに意味がなくなってしまう。


可換体論と複素解析の本を持って行った。
可換体論は、本に触れることすらしなかった。
お盆に読んだきりで、まだ本論にすらたどり着いていないのに敬遠しかけている。
代数学はかっこいい、そう思うからこそやりたいと思うのに。
難しい、難しいなんてことはわかりきっていたつもりだったけれど、そんなものは勝手な思い込みで。
やりたいという気持ち以上に難しさを感じて、早くも苦痛に音をあげてしまっている。
こんなところで何もできずに立ち止まってしまうのなら、それこそ大学院なんて行くだけ無駄なのかもしれない。
苦しいのは分かっている、当り前だ、それでもやりたいんじゃないのか。
どれだけ自分を鼓舞する言葉を考えても、なかなか動こうとしない。


複素解析は練習問題がまともに解けない。
微積の教科書やノートを見返しながらようやくなんとかなるものが半分。
残りはほとんど手がついていない。
複素解析を始めて、数学をやる人の言う美しいという感覚が少し、ほんとにわずか少しだけ、分かるようになった気がする。
それ以上に、ここまでの3期間にやったはずの内容がほとんど身についてないということが明らかになる。
本当にこのままの道を行きたいのなら、すぐにでもなんとかしないといけない。


一年半かけて、いや、二年半かけて、ようやく苦しさと、無謀さと、必要なことと、少しの楽しさに気付き始めた。
これからどの方向に進んでいくのだろう。