焦燥感

誰かが言った。
「あなたがあなたの正義で誰かを憎むように、誰かも誰かの正義であなたを憎むのだ」と。
そして、あなたが誰かを苦手だと感じるように、誰かもあなたを苦手だと思っているかもしれない。



違うものが怖いのは当然のこと。
自分と違うものが、次にどう行動するのか想像がつかない。
何をしてくるのか分からないところに恐怖を抱く。
自分と違うものが、何を考えているのか分からない。
自分に対してどんな感情を抱いてるのか分からなくて怖くなる。


怖くて逃げだしてしまっては、その相手とは何もなくなってしまう。
怖くても少しずつ歩み寄っていければ、どこかでわかり合える時が来るかもしれない。
もちろん、誰との間にもわかり合える時が来るとは思えないけれど、でも、少なくとも何もしなかった時よりも近づくことはできるんじゃないかと思う。


どれだけ理解できないと思っても、少しずつでいいから近づくことを恐れないようになれるのだろうか。


誰かと近づけば誰かと遠くなる。
誰かを選ぶことは誰かを選ばないこと。
目の前だけじゃなくて、今までとこれからとを忘れないでいられるだろうか。