怠け数学者の記/小平邦彦

フィールズ賞受賞者のエッセイ集。
昔の大学生の様子だとか、アメリカでの生活などについて書かれていて面白かった。
えらい人はよく眠るらしい。
一日10時間以上寝てたのだとか。


この本を読んで、WeilとWeylの綴りがようやく分かった。
どうも逆だと思っていたみたい。


結構前に読み始めてちびちびと読んでいたので最初の方はあまり覚えていない。
教育のこととか、数学のことが最初は多かったような。
幾何は論理に慣れる題材として最も良いらしい。
だからと言っていまからユークリッドからやり始めてる時間があるかと言えば怪しいし、幾何に進まないのなら必要もないかもしれない。
ただまだ自分がどの方向に進むのか、とりあえず代数が一番の候補ではあるのだけれど、幾何や解析をもっと面白いと思うかもしれないし、それが決まるまではいろいろなことをやっていったほうがいいのだろうなぁとか。
すぐに決める必要はない、と思いたい。
決めるにはまだまだ知らな過ぎるから。


昔の大学生は、今の3回〜修士1回くらいの年齢に相当するらしいけど、結構暇だったらしい。
必修が力学を除けば数学しかなかったらしいし、結局専門を決めたのも30を過ぎてからなんだとか。
今とはだいぶ雰囲気が違うなぁと思いながら、でも昔の方が楽かと言えばそうでもなかったんじゃないかなと思う。
特に文中では触れられていないけれど、論文を英語でなくドイツ語で書いていたりするし、語学をやらなくていいわけではなかったらしい。
今の負担は主に語学と教免のための授業だから、やっぱり必要な負担なんだろうなぁなんて。
天才でもないんだから時間を使わないといけないはずなのに、才能がないから保健のために時間を使わなきゃならなくて、結局そっちに落ちつくことになるんだろうなぁとか。
時間が足りなさすぎる。
使い方が悪いのかもしれないけれど。


本をいろいろと読みたいのに、なかなか時間もないし。
限られた本しか読んでる暇がない。
一度に十冊同時進行とか、一日に3時間とれたら良い方な自分には不可能な話。
それもこれも自分でなんとかできる範囲のことなのだけれど。
必要のないことだからってやめるってのはしたくないんだけど、そうも言ってられないのかな。
ただでさえスタートが遅いことは、もう十分わかってるだろうに。


とりあえず良い本、定義が何かはわからないけど、それを選りすぐって読まないと、結局何もできないまま終わるんだと思う。
終わるのなら、少しは納得いくことをして終わりたい。
終わりたくない。


続けて小平さんの本を読む予定。
文庫は隙間時間だけにしようと思うのに、ついつい面白くてまとまった時間がとれる時にも読んでしまう。
まぁそれで時間を使ってしまうなら仕方ないことだと思えるのだけれど。