選択

一人が半年で出来ることなんて限られている
あれもこれもと手を出せば
どれも半端なままで終わってしまう
そんな当たり前のこと


分かっているはずなのに
気付けばあれもこれもと手を出している
結局やりきることが出来るものは一つもなく
全てが中途半端なままで
その上に積み重ねていけば
当然のごとく中身はすかすかで


何から始めようか
どれを優先しようか
と思っているうちに時間は流れ
すかすかの経験はさらに蓄積される
やるべきことが増え続け
やりたいこともいつまでもなくならない
全く前に進めていない



数学の方が興味がある
きっとしっかりやれば面白いはず
ただ今は物理の方が楽しい
少なからず分かるから
大学に入るまでの積み重ねの薄さと
興味の向くことに先走り過ぎたことが重なって
結局何一つ出来ない自分がここにいる
数学が楽しいと思えるラインに立てていない



新しいことを発見するよりも
自分に取って新しいことを理解しようとすることを楽しいと思ってしまう
与えられるものが全てなわけがないのに
今この世界に存在するものにしか目を向けられない
学問そのものにそもそも向いてないのかもしれない
向いてなかったとして
それが諦める理由にはなりはしないけれど