クラウドからAIへ/小林雅一

AI技術の魅力とか、問題点とか、AIについて考えるために必要な基本知識みたいな部分が分かりやすくまとめられていた。
技術者側に偏っていると思ったところもあるけれど、非常に面白かった。

アジアを救った近代日本史講義/渡辺利夫

書かれていること全てが正しい、あるいは絶対であるとは思えなかったけれど、日本はすごい苦労してきたのだなと感じた。
近代史とかを習った時期には全く興味がもてなくてさっぱり覚えていないのだけれど、今は面白いと感じながら読めた。

冬ごもり/池波正太郎他

たまには趣向を変えようという気になって、これまで読んだことのなかった時代小説に手を出してみた。
全体的に、物足りない、というか、もっと書いて欲しい、と思うことが多かった。
読み手が想像して補完するものなのかもしれないけれど、普段読むよう小説と比べて書かれ具合が少ないように感じた。

松本清張甲府在番が一番面白かったように思うけれど、一番わけわからん、と思った終わり方だった。
後は宇江佐真理の出奔もわりと面白かった。

他の話も読んでみよう、となるほどには惹かれなかった。

箱庭図書館/乙一

箱庭図書館 (集英社文庫)

箱庭図書館 (集英社文庫)

乙一よるリメイク集。
面白いのだけれど、何か違っていて。
一番雰囲気の近いホワイト・ステップですら、やはり何か違うと感じる。
黒さというか、鬱屈とした感じというか、うまく表現する言葉が見つからないけれど、とにかく何か足りない、という感じだった。

官僚の反逆/中野剛志

官僚の反逆 (幻冬舎新書)

官僚の反逆 (幻冬舎新書)

ウェーバーの用いた官僚の定義と、現代のマスコミなどに現れる官僚の用いる官僚の定義がいかに異なっているのか、について論じられていた、という印象が強い。
とにかくウェーバーの言う官僚とは異なっている、ということばかりが強調され、だから何なのかどういう問題が起こるのか、に関する部分が弱いように感じた。

2045年問題/松田卓也

人工知能の可能性について真剣に考えられていて興味深かった、けど、読んだのが前過ぎてあまり覚えていない。

行動経済学/依田高典

行動経済学―感情に揺れる経済心理 (中公新書)

行動経済学―感情に揺れる経済心理 (中公新書)

どうしても、この系統の人達の書く文章は、我慢して読む、という感じになってしまう。
今回は特に酷くて、途中で耐えきれなくなって、流し読みしてしまった。
異なる論理で数学を使われるから気持ち悪いのだと思う。
何が言いたいのかよく分からない、なぜ並列するのかよく分からない、という箇所が多かった気がする。
結局行動経済学が何か、ということもよく分からないまま終わってしまった。