シャノンの情報理論入門/高岡詠子

シャノンの情報理論入門 (ブルーバックス)

シャノンの情報理論入門 (ブルーバックス)

情報理論勉強のための足がかりとして。
シャノンの情報理論の中で、情報源符号化定理と通信路符号化定理の解説を中心に、情報量や情報エントロピーに始まる用語の説明、という内容の本。
全体的に平易な解説で、語り口もブルーバックスらしいもので、それなりに読みやすいと思う。
ただ、こちらは初学者であるのにも関わらず、所々説明がおかしいと感じるところがあったのが残念。
わりと入念に読んだのに、情報エントロピーと情報の送られる速度の関係が、何を言いたいのかよく分からなかった。
相互情報量の説明も、読み進める中で言いたいことは分かったけれど、定義のところで説明がおかしいと思う。
自分はその辺りを専門書で補おうと思っているから良いけれど、情報理論に興味を持っているけれど専門書はちょっと、という人には不親切ではないかなと思った。
個人的には、さっくり全体像を掴むことが出来たから、説明から受ける不快感以上に得られたものは大きい。