きみが見つける物語 休日編
きみが見つける物語 十代のための新名作 休日編 (角川文庫 あ 100-103)
- 作者: 角川文庫編集部
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/07/25
- メディア: 文庫
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万城目学と米澤穂信は、それぞれ読んだことのある短編だったけど、他の三編のために読んでみた。
一番長かったから印象に残ったのかもしれないけれど、恒川光太郎の秋の牢獄が面白かったかな。発掘できたかも。
と言っても、題材が好きだったのが大きい気がするから、もう一冊は読まないと分からないんだろうな。
森絵都の春のあなぼこは、自分にとっては現実感がなさすぎて入り込めなかった。小学校の女の子の中身ってこんな感じなんだろうか。
角田光代の夏の出口は、なんとなく理解できる不安が題材にみたいになってたから途中まで面白く?読んでたけど、どんどん離れて行くというか。
問題があって、それについてどう考えるのか、みたいな感じではなくて、問題なんて忘れてしまおうみたな雰囲気を感じてしまった。そんなつもりはなかったのかもしれないけれど。
角田光代は自分にとって当たり外れのはっきりしたものが多い気がする。とっさに出てくるの、あしたはうんと遠くへいこう、だけだけど。
万城目学のローマ風の休日はとても良いと思うんだけど、米澤穂信のシャルロッテだけはぼくのものは、もう少し違うの選べなかったかな、と思った。
他の四つと比べてあんまり十代っぽくないんじゃないかなと。
思ってから収録作の夏期限定トロピカルパフェ事件をぱらぱら眺めてたんだけど、連作短編って感じだったから、他の抜くわけにもいかなかったのかな。激辛大盛なんか良い感じじゃないと思ったけど、小山内さん出てこないからなぁ。
シャルロッテは季節感あるし、その意味ではちょうど良いのかもね。なんて一人で考えてた。
十代のための新名作、を、二十代も半ばになって好んで読んでて大丈夫なのかなと少し不安になったり。
いやでも、秋の牢獄はそんなに十代っぽくなかった。大学二年ならぎりぎり十代かもしれないけど。